#9 アウレーリウス氏族


家系について:

 アウレーリウス氏族の人間というのは、私が探した限りでは、下記のオレステースしか見あたらない。しかしこれはプルータルコスの『対比列伝』のグラックス兄弟までという範囲での話であって、実はアウレーリウス氏族というのは、超超超有名な人物を出した家系なのだ。
 その超有名な人物とは、ガーイウス・ユーリウス・カエサルのことで、カエサルの母親がアウレーリアといい、アウレーリウス氏族(平民出身の名門貴族といわれる)の出身だったわけである。その父親ルーキウス・アウレーリウス・コッタは119年の執政官、同名の祖父は144年の執政官で、アウレーリアの従兄弟にあたるガーイウス、マールクス、ルーキウス・アウレーリウス・コッタの3人も、それぞれ執政官に就任しているから、当時まあまあの名門ではあったわけだ。
 が、しかし、私は121年までの人物しか扱わないと明言したし、144年に執政官になっている人物がいるものの、名前と執政官就任年しか分からない様な人物について辞典形式で記述することはとてもできない。
 というわけで、結局あの情けないオレステースについてしか書かないのである。


 
ルーキウス・アウレーリウス・オレステース
 (126執政官、125,124前執政官)
 126年の執政官で、サルディニアへ出兵した。当時絶大な人気であったガーイウス・グラックスがたまたまくじに当たってこの人物の副官として派遣されることになったので、ガーイウス・グラックスがローマに戻り護民官となるのを妨げる為に彼の任期は3期にわたって延長されることになった。彼はその指揮する軍隊が辺境?において困苦の状態に置かれた際に、ガーイウス・グラックスに助けられている。


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