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『AGE OF NAPOLEON』は、ファランクス・ゲームズ社が出版し、サンセット・ゲームズ社が取り扱っている、ナポレオン戦争時代のヨーロッパ全体を再現するキャンペーンゲームです。
美しいコンポーネントや小粋なキャラ選抜、非常にまともでまとまっているプレイ展開(というか、他のナポレオニックキャンペーンゲームの出来が、私がプレイした範囲ではあまり良くないものが多い……)で、ナポレオニックキャンペーンゲームの定番、としてもよい(ただしあまり熱くなるゲームではないが)と思えるゲームなのですが、残念なことに、ルールの概念にやや分かりにくい面があり、また和訳に少し難がありました。
以下、公式なものではありませんが、私家版ということで、エラッタとプレイングエイドです(和訳はサンセットゲームズのものを元にしています)。
P8 ルール11.1.2 行軍損耗 ◆山岳地帯や沼沢地帯で、移動、迎撃、撤退、後退した ↓ ◆山岳地帯や沼沢地帯に向けて、移動、迎撃、撤退、後退した (元の和訳では、山岳地帯などから出る時か、入る時なのか分かりにくいですが、原文ではintoで、それらの地帯へ入る時に行軍損耗をするのだと理解できます。プレイエイドカード#2の行軍損耗表にも同様の記述があるので、そちらもチェックしてください) |
P8 ルール11.3 撤退 ……ただし、撤退できるのは、撤退するアーミーの指揮レーティングが侵入してきた敵陣営のアーミーの指揮レーティングと同じかそれ以上で時だけです。 ↓ ……ただし、撤退できるのは、撤退するアーミーの移動レーティングが侵入してきた敵陣営のアーミーの移動レーティングと同じかそれ以上の時だけです。 例:指揮レーティング3のアーミーは1つのラウンドに…… ↓ 例:移動レーティング3のアーミーは1つのラウンドに…… (これはコピー&ペーストの単純ミスだと思います。和訳大変ですし、ご苦労様です……。大変感謝しております。こういうのは素早く和訳を出してくれることが素晴らしいので) |
P9 ルール12.2 戦闘の解決 本拠地エリアでの戦闘 +1 ↓ 本拠地エリアでの戦闘 +1 (1軍団ごとに) (元の文だと、1つの戦闘につき+1修正かと思いますが、原文には「per corps」と書いてあったので、1軍団ごとに+1かと考えました) |
P10 ルール12.3.3 勝利 戦闘は、それに参加していなものも含めて、戦闘エリアに生き残った軍団の多い側が勝利します。 ↓ 勝った側の生き残った軍団は、戦闘に参加していない軍団を含めて、その戦闘エリアにとどまります。 (元の文だと、P9のルール12.2の「戦闘は、敵により多い戦闘結果(損害)を与えた側が自動的に勝利します」と矛盾してしまいます。で、原文を見た結果、上記の様でした。プレイエイドカード#2の戦闘結果表の一番下にも同様の記述があるので、チェックしてください) |
P10 ルール12.3.3 勝利 例外:勝った側のプレイヤーが「追撃(Pursuit)」カードをプレイした時は、減少戦力面になっている1個の軍団を完全戦力面に戻すことはできません。 ↓ 例外:勝った側のプレイヤーが「追撃(Pursuit)」カードをプレイした時は、減少戦力面になっている軍団を完全戦力面に戻すことはできません。 (「1個の」という文を削除します。元の文のすぐ上にこの「1個」のという文が入った文章があり、そこからコピーしたのだと思いますが、この例外の文章においては「1個」という文が入るとおかしくなってしまいます) |
P10 ルール13.1 中小同盟国の降伏 中小同盟国は支配された側に降伏し、その陣営につきます。 ↓ 中小同盟国は占領した側に降伏し、その陣営につきます。 (元の文だと意味が分かりにくくなるので) |
P10 ルール13.1 中小同盟国の降伏 フランスによって併合されたオーストリア、もしくはプロイセンの併合エリアは、連合軍陣営によって再支配されると本来の支配者に帰属し、その支配者は連合軍陣営につきます。そうでない場合は連合軍の支配下となるだけです。 ↓ フランスによって併合されたオーストリア、もしくはプロイセンの併合エリアは、本来の支配者が連合軍陣営になっている状態で連合軍陣営によって再支配されると本来の支配者に帰属します。そうでない場合は分離された状態で連合軍の支配下となるだけです。 (元の文だと、本国エリアの状態にかかわらず、その併合地域だけを連合軍が支配すれば、それによって即本国自体が連合軍陣営についてしまうかの様にも読めてしまいます(もちろんそんなわけはないのですが(^◇^;))。で、原文を読んでいると、上の様に訳すべきなのかなー、と判断したのですが、自信はそれほどはありません。英語得意な人の助言求む) |
P11 ルール15.1 フランスの勝利条件 ◆フランスに隣接している全ての国をフランス自身が支配している ↓ ◆フランスに隣接している全ての国をフランス自身がコントロールしている (これは、概念図にも示される「フランス軍の陣営(FA)」か「フランス軍の統治(FD)」という問題で、訳文だとFDのみが勝利条件を満たす様にも読めるわけですが、原文では「cotroled」とだけあるので、FAも含むのではないかな、という事なわけです。もっとも、「コントロールしている」という訳文もアレですが。史実的には、FAを含まない、ってことはまずありそうにないわけですけど) |
カード一覧 ◆「アレキサンダー1世(Alexander 1)」 ↓ ◆「アレクサンドル1世(Alexander 1)」 (雰囲気の問題で(^◇^;)) |
カード一覧 ◆「勇猛果敢(Bravest of the Brave)」 ↓ ◆「勇者の中の勇者(Bravest of the Brave)」 (ネイ元帥のことですよね) |
カード一覧 ◆「大陸軍(La Garde Imperiale)」 ↓ ◆「親衛隊(La Garde Imperiale)」 (大陸軍は「La Grand'Armee」となります) |
カード一覧 ◆「追撃(Pursuit)」(キャンペーン):プレイヤーは戦闘終了後に、このカードをプレイすることができます。勝った側のアーミーは、その中にある完全戦力の軍団1個毎に追加の一時的な1損害が与えられます。 ↓ ◆「追撃(Pursuit)」(キャンペーン):プレイヤーは戦闘終了後に、このカードをプレイすることができます。勝った側のアーミーは、戦闘に参加させていない軍団1個毎に追加の一時的な1損害が与えられます。 (元の訳だと、例と違ってきてしまいます。原文の「fresh」をどう訳すかなんですが、例から類推すると、こういう訳だろう、という事になります) |
カード一覧 ◆「スタイン(Stein)」 ↓ ◆「シュタイン(Stein)」 (という発音の方を良くみるので) |
下は、『AGE OF NAPOLEON』の国の状態変化の一覧表です。この部分が、ルールを読んでいるだけでは分かりにくいのですが、分かってしまえば結構簡単です。→印刷用の大きい画像データ