VASSALについて

『A Victory Lost』で見る画面の例



 私がプレイしたいのが特に『A Victory Lost』であるために(おい)、『A Victory Lost』でVASSALの画面の例を見ていきましょう。いや、旧知の友人と一緒にやろうと言っているのが『A Victory Lost』であるために、その友人向けに『A Victory Lost』を説明することがまず必要なのですってばどってんばってん。

 まずは、マップの動かし方。垂直スクロールバーと水平スクロールバーでも動かせますが、ユニットのない場所で右クリックすると、クリックした場所が中心になる様にマップが動きます(私としては、右クリックで掴んで動かせた方が良かったナァ)。

 さて、次はユニット。ユニットをドラッグ&ドロップ(ユニット上で左クリックして掴み、適当なところまで持っていって離す)してみて下さい。この時、勝手にヘクスの真ん中に位置するようにユニットが手から離れます(すごい!)。

 ユニットが見慣れたNATO式兵科マークでないことに気付かれたかと思います。『A Victory Lost』はドイツ式兵科マークなんですねぇ。多分見ればどのマークが何かはすぐ分かるだろうと思いますので、説明はパスしますね。




 一度動かしたユニットには、左上に「>>」のマークが付きました。これは、「Moved<→動いた後である(移動済み)>」という事の印です。




 必要ならば、「Moved」の印を消すこともできます。ユニット上でクリックすると下の様なメニューが出ます。そのうちの「Mark Moved<→Movedの印を付ける/消す>」をクリックすると、「Moved」のマークは消えます。再度付ける/消すことも可能です。




 「Mark Moved」の上の、「Movement Trail<→移動の跡>」は、クリックするとそれまで/その後の移動の軌跡を残します。この機能が最初からオンになっているモジュールも多いようなのですが、『A Victory Lost』ではオフになっています。必要に応じて使えば良いでしょうか。




 一番下の「Graveyard<→墓地>」をクリックすると、ユニットは全滅したものとして、墓地へ送られます。
 と、言っても、墓地とはどこか?





 上のボタン群の中から、墓のマークのものをクリックすると、下の様なウィンドウが開きます。「Show/hide Graveyard window<→墓地ウィンドウを表示する/隠す>」
 間違って墓地へ送ってしまったとしても、墓地ウィンドウからドラッグ&ドロップすれば、再度地図上へ配置できます。





 今度は、スタックしているユニットの上で、マウスカーソルをしばらく止めてみます。すると、スタックの内部が横に広がって表示されます。
 スタックは普通にドラッグ&ドロップすると、全部一緒に動きます。別々に動かしたいなら、一度スタック上でダブルクリックします。するとスタックの中身がややずれて表示されるので、動かしたい方を掴んで動かして下さい。




 さっきのイタリア軍ユニットにはステップがなかったため、ステップロスはしようがありませんでしたが、ステップがあるユニットには右クリックメニューに「Step Loss」が追加されています。クリックするとステップロスします。もう一度クリックすると、『A Victory Lost』の場合はステップが回復します(何ステップもある様なゲームの場合は……)。




 「Activate」はちょっと置いといて、上のボタン群の説明です。



 左から、説明しますと、
 カメラの絵:「Save Map as PNG file<PNGファイルとしてマップ画像を保存>」
 +の虫眼鏡:「Zoom in<→拡大>」
 −の虫眼鏡:「Zoom out<→縮小>」
 地球の絵:「Hide all pieces on this map<→このマップ上の駒を全部非表示にする>」(地形の確認などに使う)
 マップ内マップ:「Show/hide overview window<→オーバービューウィンドウ(マップの全体表示)を表示/非表示>」
 Deactivate All:「Deactivate All<→すべての駒を非活性化状態にする>」
 Mov:「Mark all pieces on this map as not moved<→このマップ上のすべての駒の移動済み表示を消す>」


 さて、「Activate<→活性化>」と「Deactivate<→非活性化>」なのですが……。とりあえず、上のボタン群の中から、ソ連の国旗「Show/hide Soviet Chits window<→ソ連軍チットウィンドウを表示/非表示>」をクリックし、ついでにその右横のマグカップ(コーヒーマグ)ボタン「Show/hide Avtivation window<→活性化チットウィンドウを表示/非表示>」もクリックしてみて下さい。




 すると下の様な状態となりました(50%に縮小)。『激闘! マンシュタイン軍集団』をやっていた方ならご存じだと思いますが、このゲームのソ連軍はプレイ前にまず、12個のソ連軍チットのうち、6個を「ゲーム中まったく使用しない」ものとして選んで「開始時赤軍非選択命令チット配置ボックス(Soviet unselected during the game)」に入れなければなりません。逆に言えば、残りの6個のチットだけが、そのゲーム中使用可能になるわけです(ただし、1ターンにソ連軍が選択できるチット数は4つ)。
 まずはそのためにチットを選ばなければなりません。が、すべてのチットが「Choose Me!<→俺を選べ!>」と言っています(^◇^;)




 チット上で右クリックすると、2つの選択肢が現れました。
 「Discard me from play permanently<→永久にプレイから除外する>」
 「Choose me to fight fascist dogs!<→ファシストの犬どもと戦うためにオレを選ぶ!>」
 上を選ぶと、そのチットは墓地(Graveyard)のソ連軍「Discarded Chit<→捨てられたチット>」の箇所に「Out of Play<→プレイから除外>」で置かれます。
 下を選ぶと、「Choose me!」が消えた状態になります。




 そしてその「Choose me!」が消えた状態のチットを、コーヒーマグの中にドラッグ&ドロップすると、ユニットは裏返った状態(中身が何か分からない状態)となります。
 続けて、全部で4つのソ連軍チットをコーヒーマグの中に入れましょう。2つのチットは、そのまま「ソ連軍チットウィンドウ」に置いておかなくてはなりません(ルールでそう決められているから)。



 あるいは、チット上で右クリックして「Put in Coffee Mug<→コーヒーマグの中に入れる>」でもOKです。
 間違えて「ソ連軍チットウィンドウ」に置いておかなくてはならないチットを持ってきてしまった時は「Move to Private Chit Window<→非公開チットウィンドウに移動させる>」で、「ソ連軍チットウィンドウ」(の上部)に動かせます。
 一番下は「Flip<→裏返す>」です。




 さて、ソロプレイをしようと思うなら、枢軸軍チットも選ばなければなりません。そのために、すべての駒が納められている箱を開くとしましょう。ボタン群の「Show/Hide the Pieces windws<→駒ウィンドウを表示/非表示>」をクリックします。最初「General<→全般的に使うマーカー>」が表示されてますが、▼をクリックすると、「Chit」が選べるので、その中から枢軸軍チットを選択してコーヒーマグの中にドラッグ&ドロップします。




 枢軸軍チットは、最初のターンは3つです。




 そうやってソ連軍4つ、枢軸軍3つのチットがすべてコーヒーマグの中に入れられると、プレイが開始できる状態になります。最初に任意の司令部一個を選んで活性化して戦闘のみを行う特別ルールを実行した後は、コーヒーマグからチットを「Current<→現在選択されているチット>」の所に引いてきます。この時、入れられた順番に関係なく、ランダムにチットが引かれるようになってます(エライですねぇ)。




 例えば今引いてみると「5ShA」が出ましたが、そうすると、下のようになります。



 上の画像では5ShA司令部ユニット上で右クリック、「Show Command Range<→指揮範囲を表示する>」で指揮範囲も同時に表示させています。指揮範囲内に入っているソ連軍ユニットすべて活性化し、ユニットの四辺が黄色くなっているのが分かるでしょう。これがつまり「活性化(Activate)」で、今動かせるユニットだという事になるわけです。

 活性化されたユニットを動かし終わったら、ボタン群の中の「Deactivate All<→すべての駒を非活性化状態にする>」ボタンを押し、さらにその右隣のMov:「Mark all pieces on this map as not moved<→このマップ上のすべての駒の移動済み表示を消す>」ボタンを押しましょう。そうすると、マップ上のユニットはすべて平穏な状態に戻ります。

 そしたら、「Current<→現在選択されているチット>」を右横の「Played Command Chits<→使用済みコマンドチット>」の所に置き、また新たにコーヒーマグからチットを引く……それを繰り返すわけです。




 さて、あともうちょっと。まだ説明できてない部分を少しだけ。



 左から、「Undo last move<→最後の動作を取り消す>」(ユニット移動などの動作を取り消せます。最後の一つだけでなくかなりさかのぼれます)
 「Step forward through log file<→ログファイルでのステップを進行させる>」(メール対戦で、対戦相手のログファイル上の動きをワンステップずつこのボタンで進行させるものです)
 「Show/Hide the server controls<→サーバコントロール画面を表示/非表示>」(サーバに繋げる時、まずはこのボタンを押します)
 「Allow another player to take your side in this game<→このゲームでのあなたの陣営を他のプレイヤーに委ねる>」(第三者か別の陣営に鞍替えします(^◇^;))
 「Show/Hide the pieces window<→駒ウィンドウを表示/非表示>」(このゲームで使う駒が全部ここから、いくらでも出せます)
 「1d6<→6面体ダイスを1個振る>」(『いただきストリート』とかみたいに、ダイスを振るグラフィックとかがあればナァ。誰か作りませんかね(^◇^;))
 「Charts<→チャート>」(『A Victory Lost』だと、地形表と戦闘結果表)
 「Notes<→ノート類>」(「Public:Visible to all<→公開:全員に見える>」「Private:Invisible to others<→私用:他者に見えない>」「Delayed:Visible once revealed(→後で:後に見える)」
 「Show/Hide Turn window<→ターンウィンドウを表示/非表示>」(ターントラックと、増援置かれています)

 「Graveyard<→墓地>」
 「Show/hide Axis Chits window<→枢軸軍チットウィンドウを表示/非表示>」
 「Show/hide Soviet Chits window<→ソ連軍チットウィンドウを表示/非表示>」
 「Show/hide Avtivation window<→活性化チットウィンドウを表示/非表示>」

 「VPs<→勝利ポイント>」(勝手にVP計算してくれるすぐれものです。あ、勝利得点都市の占領陣営が変わったら、それを裏返さないとダメですよ)


 さて、今度こそ最後。「Turn window」の話です。「Turn window」を見ると、以下の様になってます。『激闘! マンシュタイン軍集団』と違うのが、ソ連軍第28軍(28A)が、2ターン目の増援ではなく、1ターン目の増援になっていることと、ドイツ軍第1装甲軍団が5ターン目の増援でなく4ターン目の増援になっていること。英語版になって変更された部分です。第28軍の場合はドイツ軍に届かなくて『激闘! マンシュタイン軍集団』ではほとんど何の意味もない存在だったので、1ターン目に出てくるのなら、少し存在意義が上がってくる様に思います。ドイツ軍第1装甲軍団が4ターン目の増援になっているのは、ゲーム展開を考えると「ギリギリ」にならず少し早すぎる様な気もするのですが、史実に沿った変更なのでしょうか?
 あと、3ターン目と5ターン目に出てくる「マンシュタインチット」ですが、『激マン』ではルール4.4.1注が「マンシュタインチットのためだけのルールであり、マンシュタインチットの増援時期を2と4に書き直せば、ルール4.4.1は必要ない」という話があった(どこにあったんだろう)のですが、『A Victory Lost』上ではこれは明確に3ターン目と5ターン目(の最後)に出てくるものなので注意です。




 また、ゲーム進行には関係しませんけど、『激闘! マンシュタイン軍集団』での最初のセットアップ上のルーマニア第4軍が、『A Victory Lost』では第3軍になっています。これはどうも、『激闘! マンシュタイン軍集団』上のミスだったのか、色々資料を見ると、第3軍の方が正しいみたいですね。